Interop Tokyo 2023 ShowNetにみる次世代ネットワークの姿
30回目の記念開催となったInterop Tokyo 2023では、会場内ネットワークの構築プロジェクトである『ShowNet』ブースが最注目ブースの1つであり、最新の製品・技術を活用した高度かつ効率的なネットワーク技術の実現に向けた出展企業各社の取組を体験することができました。
関連ブログ:『入社2ヶ月半の新入社員が体験したInterop Tokyo 2023』
本ブログでは、『ShowNet』にみる次世代ネットワーク像を整理した上で、次号にて次世代ネットワーク像に対する 双日テックイノベーションの取組概況を紹介させていただきます。
目次
Interop Tokyo 2023 ShowNetのテーマと注目カテゴリ・キーワード
今年度の『ShowNet』のテーマは “Refine the Technologies” であり、以下の注目のカテゴリ・キーワードを実現するアーキテクチャにてネットワークが構築されておりました。
[注目カテゴリとキーワード]
- ファシリティ:多種多様なセンシングデバイスの統合
- 伝送:1Tbps以上を視野に入れた大容量回線
- L2/L3:複数の100/400Gbpsトランジット回線による高速かつ堅牢な対外接続構成
- Wi-Fi:Wi-Fi 6E – Wi-Fi HaLowによる新しいコネクティビティ
- DC・クラウド:クラウドネイティブなルータを活用したContainer as a Service
- セキュリティ:400G対応NGFW
- モニタリング:他拠点パフォーマンス測定による通信品質測定
- テスター:SRv6プロトコルエミュレーションを用いたバックボーン接続試験
- 5G:3つのSub6バンドを使ったサービス運用・提供
- Media over IP:共用バックボーンを利用した映像制作環境
- lSTM:世界最大級のイベントネットワークを爆速で接続する仲間たち
上記の注目カテゴリ・キーワードの詳細情報は、ShowNetの歩き方とShowNetオンラインウォーキングツアー2023が公開されておりますので興味のある方は是非参照ください。
独断と偏見で選ぶInterop Tokyo 2023 ShowNetの見所
ShowNet Wi-Fiサービス
会場全体をカバーするShowNet Wi-Fiサービスは、11社14機種にて構成されていますが、ShowNetという電波的に非常に高負荷な環境でも十分に利用可能であることを証明するために、各社製品の電波暗箱内でのTR-398試験を事前に実施済みとのことです。
920Mhz帯を使用したIoT向けLPWA通信のWi-Fi HaLowを用いた映像伝送デモの他、国際的なローミングプラットフォームである“OpenRoaming”を用いたHot Spotの提供など、最先端のインターネット体験を味わうことが可能でした。
ShowNetスタジオから「Media over IP」技術を使った配信
バックボーンを用いたIPプロダクション制作として、他拠点からバックボーン越しに転送される映像を受取後に編集し、その後改めてバックボーン越しにIPに変換して他拠点で視聴可能とする環境をShowNetにて実装しており、会場に行かずともInterop Tokyo 2023のWebサイト上にてShowNetのブースセッションを4K映像にて聴講可能となっておりました。
今回のMedia over IPの特徴としては、メディア専用のバックボーンを使用するではなく、様々なトラフィックが入り交わるバックボーン上でMedia over IPという新たな試みにチャレンジされておりましたが、個人的には満足度の高い4K映像を聴講できた印象です。
次回は、上記ShowNetに基づいて弊社が描く“次世代ネットワーク像”について考察・解説予定ですのでお楽しみに。
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この記事の執筆者・双日テックイノベーション:仮家雄高
・サービスプロバイダ事業本部にてデジタルマーケティング業務を推進
・DaaS領域のマーケテイングおよびプリセールスに従事してきた経験を活かし顧客企業に常駐してサービス推進を担う貴重な経歴をもつ