JANOG53 Meeting in Hakata 出展レポート
イベント出展
2024年1月17日~19日の間に福岡県福岡市で開催されたJANOG53 Meetingにおいて
ブース出展を行いましたので展示内容をご紹介いたします。
JANOGとは
JANOG(JApan Network Operators’ Group) Meetingは、年に2回開催される、ネットワーク分野で最大級のカンファレンスイベントです。会期中は、ボードメンバーによる最新トレンドのセミナーと、協賛社によるブース展示が行われ、各社のネットワークエンジニアが相互に情報交換をしながら交流を深めていきます。
今回で53回目の開催となる同イベントですが、登録者数3,032人、来場者は3日間で延べ6,105人と、現地参加としては過去最大を記録し、大盛況となりました。
マルチレイヤ時代に向けたIP over DWDMの選択肢
1つ目の展示として、小型プラグの登場により再注目されている「IP over DWDM」を題材に、Juniper Networks MX304ルーターへ、コヒーレントプラグ 400G-ZRを搭載した検証結果のレビューをご紹介いたしました。IP over DWDMは、従来のトランスポンダの機能(波長変換)を光トランシーバーに統合し、ルーターにDWDMを直収することができます。これにより、IPネットワーク・光伝送の運用を一元化し、さらに機器数を減らすことができるため、調達/運用コスト・機器スペース、消費電力の削減が可能になります。
昨今の課題として、調達コストの削減はもちろん、増え続ける機器によって不足する設置スペースや電力の確保が必要です。その解決手段として、本ソリューションがマッチするのではないかという仮説のもと、 “Juniper” ”Infinera” ”ProLabs”の各機器を組み合わせ、80kmのベアファイバーを用いて、ルーター間での疎通が可能かどうかを検証しました。
検証結果は、まず400G ZR同士を直接ベアファイバーで繋げ、80kmの疎通が可能であることを確認しました。
通常の光トランシーバーより長距離通信が可能であり、DC等の拠点間接続での活用が期待できます。
さらに、ルーターのコマンドラインにて表示できる設定項目が、トランスポンダと比較しても遜色なく、管理運用の一元化に寄与できることを確認しました。
一方で、従来のトランスポンダと比較して、400G ZRは小型化された分、出力パワーが弱いため、Mux/DeMuxを介する場合は光アンプ(増幅器)を用いることが前提であることや、距離によってはトランスポンダとの使い分けが必要になることが分かりました。
また、展示ブースにて皆様と意見交換させていただく中では、”400Gという帯域までは現状必要なく100Gが主流である”、または”これから100G化する”、といった声が多く上がっていました。
今後登場予定の「100G ZR」も視野に、様々な選択肢をご提供できるよう、引き続き「IP over DWDM」を検討してまいります!
サードパーティ光トランシーバーソリューション
2つ目の展示として、サードパーティ光トランシーバー ProLabs(プロラボス)のご紹介をいたしました。ProLabs Ltd.(プロラボス)
1999年に英国で設立されたネットワークベンダー。
世界中の25か国に拠点を置き、高品質な互換トランシーバー製品、
互換ケーブル製品を提供し続けています。
弊社が取り扱うProLabsの光トランシーバーは、以下を特徴としています。
- 充実した製品ラインナップと故障率の低さ
- 短納期
- ベンダー互換製品の提供
- 米国での開発・製造
ブースにお越し頂いた多くの皆様から注目を集めたのがProLabsの一芯双方向伝送”Bidi”の光トランシーバーです。
DC内外におけるファイバ本数削減に効果がありそうとの期待の声をいただきました。
ProLabsでは、Bidi対応製品を含むサードパーティ光トランシーバーを多数取り揃えています。
詳しくは、以下サイトをご参照ください。
サードパーティ光トランシーバー ProLabs | 双日テックイノベーション
さいごに
JANOG53 Meetingでのブース出展を通して、様々な意見交換をさせていただくことができました。今回、私はJANOG初参加となりましたが、ネットワーク分野に携わる皆さまから直接お話しを伺うことができ、非常に有意義な3日間となりました。
皆さまからいただいた声を基に、よりよいご提案ができるよう、引き続き検討してまいります。
次回、JANOG54 Meetingは、2024年7月3日~5日の3日間で、奈良県奈良市で開催予定とのことですので、そちらでまた皆さまとお会いできればと思います!
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この記事の執筆者・双日テックイノベーション:名古屋 翔太(Nagoya Shota)
・Juniper/光伝送製品 担当プロダクトマネージャー
・IP/光伝送の両方の視点で、双日テックイノベーションならではの提案、プロモーションに注力。